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サステナビリティの自分ごと化をスコアリング。自分だけの教材を自動生成するシステムを開発した大浦さんへのインタビューを公開しました

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大浦 空さん

千葉工業大学先進工学部知能メディア工学科3年生。PROJECT any87期。

5G通信やAI、デザイン、AR/VR/XRを専攻。大学外部でも、システム開発の業務委託やAWSが主催する大会への参加、地域課題解決イベントへの参画など、精力的に活動。現在は、サステナビリティに関心を持つ学生・社会人が集う「サステナブルミートアップイベント」の実行委員として、システム開発や渉外を担当。


―大浦さんが、学内外で精力的に活動されている理由について教えてください。

一番の理由は、大手外資系IT企業に新卒でエンジニアとして就職するという目標に向け、大学の外でしか学べない実践的な経験を積みたいからです。実際の現場に近い環境で、多様な人々と協働することでしか見えないことがあると思っています。


――目指している目標が明確だからこそ、逆算して行動されているのですね。

はい。ただ、それと同じくらい「単純に楽しいから」というのも大きな理由です(笑)。 もともと、根本的に自分がやりたいことでないと続けられない、わがままな性格なので、やりたいと思ったものには迷わず行動する姿勢で様々なことに挑戦してきました。


―エニーに参加したのはなぜですか?

自分の軸を見つけるためにエニーに参加しました。ハッカソンや地域課題解決など、様々な取り組みに参加するなかで、自分が本当にやりたいことがわからなくなってしまい、このままではいけないと思っていたところ、PROJECT anyの活動を知り、エニーに参加することを決めました。


―空さんは、第6回MUEでもMCに立候補するなど積極的な活動が印象的です。MCを経験していかがでしたか?

やって良かったな、という感想はもちろんそうなのですが、予想以上に難しかったです。エニーが開催するミートアップイベントは、学園祭やビジネス交流会とも異なり学生も社会人も、もっと言うと役職も職務もバラバラで共通言語がエニーしかないような多様な人が集まるのが特徴だと思います。その中でMCの役割は、台本を発声するだけではなく、来場者の皆さんと共に会場の雰囲気を作るという側面で果たす役割が非常に大きいです。どのように私のワクワクを伝えるか、正確に伝えるべき文章と学生らしさで雰囲気を作り出すパートなど、台本の解釈には時間を要しましたが、だからこそ非常に貴重な経験ができたと思います。


―第7回ミートアップイベント(サステナブル・ミートアップイベント)にも実行委員として参画されていますが、今回はなぜ参画されたのですか?

「SusHi TechTokyo」のイベントに参加したことでサステナビリティ×テクノロジーの持つ可能性に興味を持ったのがきっかけでした。

サステナビリティと聞いてイメージするのは「持続可能な社会」という漠然とした言葉通りのものでしたが、イベントに参加する中で、環境問題の中にも様々な要因へのアプローチがあることを知り、またそこにテクノロジーが介在する可能性を知る中で「サステナビリティ」に関心を持ちました。

そこにタイミングよく、サステナブルミートアップイベントの実行委員募集の案内を受け取り、システム担当としてエントリーしました。

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(第6回MUEでMCを務める大浦さん)


―サステナブル・ミートアップイベント実行委員としての活動内容について教えてください

企業のサステナビリティ担当者の社内浸透施策をサポートするために、社員の方々がサステナビリティをどれだけ自分事化しているのかに関するスコアリングシステムを開発しています。

実をいうと、当初はサステナブル・ミートアップイベントに当日来場される方向けのコミュニティシステム(SNSのようなもの)を製作しようと考えていました。ただ、サステナビリティ業務に携わられている社会人の方々にインタビューを行う中で、サステナビリティの社内浸透に大きな課題を持つ企業担当者が非常に多いことに気づきました。私自身、実行委員としてイベント運営に携わるまではエンジニアにとってはサステナビリティは関係のないものだと考えていましたが、担当者や実際の施策に触れる中でエンジニアだからこそ関われる部分があることに気づいて興味を持った経緯があるので、こうした経験を多くの方にもしていただきたいと思って開発方向がピボットしていきました。

現在では、まずは、自分の興味やサステナビリティに対する関心度を計測・スコアリングし、その後に個々人に合わせた研修教材を自動生成するシステムを開発しています。

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(大浦さんが現在開発中のスコアリング・システム)


―「自分ごと具合の見える化」ですか

はい。社内浸透に窮している話を伺った際に真っ先に疑問に感じたのは、そもそも個人レベルでサステナビリティを自分事化している人なんてそんなにいるのだろうか、というものでした。まずは実態調査をする必要があると考えました。

サステナビリティ経営を掲げる企業は多く、サステナ担当者が社内浸透施策に奔走していることはわかりましたが、企業がどれだけ熱意を持って社内浸透に取り組んでいても、その成果を数値として示す指標がなければ、社内外に価値が伝わりにくいと考えました。逆に、数値化がなされることを通じて、社会課題に関心ある社会人が増えることで気候変動問題をはじめとした多くの社会課題が解決に向かう、その一助となることができればそれは非常に素晴らしいことだな、とワクワクしたんです。


―サステナブル・ミートアップイベントでは、実際にその検証結果やデモを体験できるんでしょうか

はい。現在、他の実行委員などにも協力を仰ぎながら当日皆さんに成果発表とのその後の開発計画についてもお話しできればと考えています。


「他人事」から「自分事」へ。サステナビリティと向き合うということ

―サステナブル・ミートアップイベントの実行委員として活動する中で気づきはありますか?

エニー生の関心の高さに驚いています。エニー内だけでも、自主的にイベントを企画したり、コミュニティを立ち上げたりする学生が多いことは感じていました。実際に彼らと話していると、サステナビリティはもはや「誰かがやってくれること」ではなく、「自分たちが行動しなければ何も変わらない」という強い当事者意識が根付いているのを感じます。


―企業側との意識の差を感じることは?

熱心な担当者の方が多い一方で、まだ「看板を掲げているだけ」という印象を受ける企業も少なくないのは事実です。ただ、サステナブルミートアップイベントのように、学生と社会人が直接対話し、お互いの視点を共有する場があることは、そのギャップを埋める大きな一歩になると思っています。


イベントを通して伝えたいこと

―最後に、サステナブル・ミートアップイベントに来場予定の皆さんに伝えたいことはありますか?

学生の皆さんには、「自分事として、行動するきっかけ」にしてほしいです。企業の方には、若い世代のリアルな視点を青臭いなと思う前になぜ彼らがそのように言っているのかに耳を傾けていただき、自社の取り組みを見つめ直す機会にしてもらえたら嬉しいですね。分野や立場は違えど、誰もが貢献できることがある。その可能性に気づける場になればと思っています。



大浦さんも参加を予定するサステナブル・ミートアップイベントに関しては、以下からご確認いただけます。



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